定期借地権の罠
よくよく調べていくと、最初に有力候補だと思っていたマンションTには、定期借地権という罠があることに気づきました。
何が罠かというと、定期借地権のマンションというのは、貸主との契約で「何十年後かにそのマンションを解体して、更地にして返します」という前提になっています。
マンションAは、竣工後70年で更地にして返さなければいけない。
つまり、家を買っても土地は自分のものにはならない。その分、周辺の所有権マンションに比べて、価格は1.5割くらい安く設定されている。10年程度住めれば良いと考えていたので、最初は「まあ、それでもいいかな」と思っていました。
でも、何気なくネット銀行で住宅ローンの仮審査を受けようとしたときに、「定期借地権の場合ローンが借りられない」という文言を見つけて、これは致命的じゃないか、となりました。
そこから、「定期借地権の物件を買うなら、どうやってローンを組めばいいのか?」と調べたところ、フラット35ならいけるという話が出てきました。
ただ、自分としてはその時点で、住宅ローンは変動金利一択だろうと思っていたので、正直かなり厳しいなと感じました。
しかも、マンションTは定期借地権なので、最終的に更地にする必要がある。
そのため、マンションで毎月かかる通常の費用、つまり
- 管理費
- 修繕積立金
に加えて、さらに解体準備金の費用まで上乗せされます。
つまり、
- 売値は低い
- でもランニングコストは高い
- しかも使えるローンも限られる
ということで、「これ、全然ダメじゃないか」となったわけです。
そこで目を向けたのが、別のマンションBでした。
こちらも港区アドレス。こちらは定期借地権ではないが、価格はだいたい15%くらい高いらしい。
「これ、ローンで買えるのかな?」
そこから、妻と2人で住宅ローンの仮審査を進めるようになりました。
仮審査で見えてきた予算感
その過程で、妻の年収も含めて、2人の与信がどう見られるのかがかなり具体的になってきました。
結果として、「メガバンクだとそこまで借りられないけれど、ネット銀行ならマンション価格くらい借りられそう」という感触が出てきました。
そこで、モデルルームの見学を申し込んだのが、たしか3月だったと思います。
そして実際の見学が1週間後でした。
いざ、モデルルーム見学へ
当日の朝10時。
いざモデルルーム見学です。
高層階の貸しスペースのような場所で、着いた瞬間、かなり独特な空気がありました。中に入ると、妙に豪華な内装で、やや派手な制服スタッフの方々がいて、なんとも言えない非日常感がありました。
この時点で、自分の中ではもうかなり気持ちは固まっていました。
あとは「価格表を見て、本当に買えるかどうか」だけ、という感覚でした。
価格表を見て、一気に現実味が増した
最初は、「中層階で南向きの3LDKがあるといいな」と思って見に行きました。
ところが、実際に価格表を見てみると、第3期の販売住戸として出てきた南側3LDKは、なんと3戸しかない。
しかも、良さそうだと思っていた低めの階はもうなくて、やや高めの部屋しか残っていない。
一方で、西側はかなり選択肢が残っていました。しかも、価格も南側より少し安い。
、自分たちの予算感に対して、500万円くらい高かった。。
「うわ、欲しいけど買えないな……」というのが、最初の正直な感想でした。
ところが営業の方に話を聞くと、「たぶんいけると思いますよ」と言う。
なんでだろうと思って聞いてみると、通常の35年ローンだとかなり厳しいけれど、借入期間を限界まで引っ張ることで、月々の返済額を下げられるという話でした。
具体的には、自分と妻それぞれで長期の借入期間を取ることで、年収に対する年間返済比率がだいたい25%くらいになりそうだと。一般的には25%前後が返済可能ラインと言われる中で、ギリギリ現実的ではないか、という話でした。
そこで一気に話が具体的になってきて、「よし、行くか」という気持ちになったのを覚えています。
といってもモデルルームを出た時間は15時30分。人生最大の買い物になるのでめちゃくちゃ質問しました。
5時間超えの見学
営業の方の話では同じ部屋に複数の希望者が集まった場合は抽選になるとのことでした。
ただ、自分が本気で買う意思をしっかり示せば、営業としてもできるだけその部屋を“死守”するように動いてくれる、という話もしていました。
ここで聞いて面白かったのが、「なぜマンション販売は期分けされているのか」という話です。
理由として一番大きいのは、一度価格を公表すると、その価格で売り続けなければならないという事情があるらしいのです。
仮に全戸の価格を一気に公開して売り出してしまうと、あとから相場が上がっても価格を変えにくい。
特に相場が上がりやすいエリアでは、売る側にとってかなりリスクになるわけです。
そのため、全戸を一斉に売るのではなく、販売期を分けて、少しずつ価格を調整しながら売る。
一部の住戸が「先着順」で出ていたのは、過去の期で一度価格が出ていて、申し込みが入ったけれど最終的に流れてしまった住戸なのだろう、という理解をしました。
立ちはだかる3つの壁
モデルルーム見学を終えた時点で、自分の中では、購入までに乗り越えるべき壁が大きく3つあることが見えていました。
- 住宅ローンの事前審査が本当に通るか
営業の方は「たぶん大丈夫でしょう」と言っていましたが、もちろん確定ではない。
まずはここが第一関門です。
- 抽選になった場合に当たるか
営業の方は、できるだけ部屋が重ならないよう誘導してくれると言っていました。
営業側にとっても、同じ部屋に2組申し込んで1組しか買えないより、別々の部屋で2組とも成約したほうがいいので、理屈はわかります。
ただ、それでも人気住戸にはすでに複数組入っているらしく、実際どうなるかはわからない。
自分たちが狙っていた部屋にはその時点ではまだ他の応募はない、という話でしたが、そこは最後まで読めません。
- 手付金相当の資金を月内に用意できるか
これが我が家にとってはいちばん大きかったです。
本来、マンション購入では物件価格の10%程度の手付金が必要とされることが多い。
ただ、うちにはそこまでの現金余力がありませんでした。
そのため営業の方がある程度譲歩してくれて、少なめの手付金でOKという話になりました。
とはいえ、20日以内で手付金を現金を用意することが大きな壁であることには変わりありません。
自分の手元でかき集められる現金は、ほとんどない。
残りをどうするか。かなり悩みました。
次回は現金集めについて書こうかと思います。

